Q. 新築外構工事はどのくらの予算が必要ですか?

A.新築住宅の外構に要する予算についてですが、よく言われているのが、住宅建設費の1割~2割です。しかし、これは、一概に言えません。それは住宅建設費が一律ではないからです。

 今はいろいろな工法や住宅の特徴がありますから、それだけ住宅の価格も多様化しています。昔は住宅1件当たりの金額は大体相場が決まっていました。そして、建物が大きくなるほど、建設費も高くなるので、外構費用もそれに伴って増える計算が成り立ちました。

 しかし、同じ大きさでも住宅の値段がそもそも様々になった現在、単に割合で外構の予算をお伝えしてもまったく参考にならなくなってしまいました。

 そこで、視点によって大体の予算をイメージする方法をいくつか挙げてみますので、ご参考ください。

①機能性を重視したい場合の予算感

 住宅の外構にはどうしても日常生活のためには、備わっていないと困る部分(機能性外構)と、暮らしの質向上や余暇のためにあったらいい部分(嗜好性外構)があります。新築の時にはまずは、機能性外構が真っ先に必要となりますので、その部分のみ予算として考えてみます。

 とはいえ、機能性外構部分も人によって違います。よくある内容として最低限必要な項目を挙げると次のようになります。

  • 駐車場2台分(コンクリ舗装、25㎡程度)  30万円~40万円
  • アプローチ(道路から玄関まで、6m程度)20万円~30万円
  • 境界フェンス(隣地境界2辺、30m程度)40万円~60万円

              合 計   90万円~130万円

②機能性に足したい嗜好性の予算感

 最近は、雑草に対しての要望が高まっています。また、ウッドデッキや目隠しフェンスなど、嗜好性をある程度最初から備えたい方も多いです。

 そこで、よく求められる嗜好性外構を挙げると次のようになります。

  • 人工芝生(庭部分、30㎡程度)     40万円~50万円
  • 人工ウッドデッキ(吐出し窓、4㎡程度) 35万円~50万円
  • 目隠しフェンス(4m程度)        20万円~30万円

               合 計  95万円~130万円

③土地が広い場合

 土地が広い場合は、空いた部分に雑草対策を求められる場合が多くあります。どうしても、土地が広いと外構の金額も上がってきます。

 そこで、よく求められる雑草対策と参考価格を表にします。

 このように、新築外構といっても様々ですが、最低限の日常生活をするには、①の機能性を備えるための予算が必要でしょう。

 その上で、暮らしを豊かにするために、②の嗜好性を備えるための予算を検討してもいいでしょう。

ここで補足ですが、土地の状況によっては別途予算が必要な場合がります。例えば、段差があるために土留めが必要な時。排水が悪いため排水桝を必要とする時などです。

 その他、暮らし方により、多くの外構商品が世の中には販売されています。

例えば、大きなものとしては、もう一つ部屋を増やすことができるガーデンルーム(200万円程度)や、洗濯物とか物置に使うストックヤード(30万円程度)等の、周囲を囲うことで利便性を高めることから囲い商品と呼ばれるものがあります。近年はペットの居場所としてや、友達との憩いの場、趣味の場など、生活スタイルの一つとして取り入れられる方も多くなりました。

 例えば小さなものとしては、オシャレなポスト(5万円程度)や個性的な立水栓(6万円程度)なども、多く種類が販売されています。もはや外構は単なるアイテムではなくて、ファッションのように個性を放ち、モチベーションを上げてくれるアイデンティティーの一要素として選ばれるようになってきています。

 外構専門店では、現在販売されている外構商品を知ることができますので、まずは、話を聞いてみるといいと思います。