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「庭木選びで失敗しないために知っておくべき3つのポイント」西風厳禁!!新芽が可愛い「モミジ」

出雲地方の冬期西風はとっても厳しく、庭木を植える時にも注意が必要だということをお伝えしました。
前回は半落葉の「シマトネリコ」についてでしたが。他にも気をつけなければいけない人気庭木が結構あります。

例えば、「モミジ」です。
モミジは少し暗いところでも育ちますとお伝えした落葉樹です。
あれっ、落葉樹なら冬に葉が無いので、風に対してつよいのでは??

そう思われた方、素晴らしいですね!その通りです。
しかし、モミジの弱点は新芽が非常に弱いということです。
4月になると、落葉樹は新しい芽、つまり新芽を出し始めます。

モミジの新芽は赤くてとてもきれいです。
まるで赤ちゃんの小さな手のようなモミジの葉は、かわいらしくて人気がありますよね。
が、しかし・・・4月にガンガン強風が吹く場所に植えると、その赤ちゃんのような小さなかわいい手が真っ黒になってしまい、場合によっては落ちてしまいます。
モミジの葉は非常に薄く、乾燥に対して弱い性質です。

新芽が出てから2~3週間すると、しっかりとした厚みのある葉になりますが、それまではとても薄いのです。
その時期の風は要注意。

さらに、害虫が出ると殺虫剤を散布することがありますが、モミジの新芽に薬剤を散布すると薬害にあって葉が変形することがあります。
出来る限りの新芽時期には薬剤散布を避けます。仕方無い時は薬剤に沢山水を混ぜて非常に薄い薬剤を散布します。

ところで、風にさらされたモミジの新芽はその後どうなるかと言いますと、一旦出た新芽が落葉して、その後1週間後に再び新芽を出します。
暖かくなってきているので、次の新芽は何とか育っていきますが、2度も新芽を出すパワーは庭木にとっては過酷ですね。
やはり、生育が上手くいかず、衰退する可能性があります。
それに、見ていて残念です。

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ということで、モミジも植える場所には気をつけましょう!
次回は、西風厳禁!生垣にも重宝「シラカシ」をお伝えします。

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